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動画のクオリティアップは音声から
最近動画制作・編集をひたすら行っているのですが、クオリティアップに欠かせないのが音質。
カメラの内蔵マイクでは環境音や反響音を拾ってしまい、薄っぺらい音声になってしまいがちです。
そんなわけで今回導入したのは「SYNCO-E10-」という単一指向性コンデンサーマイクです。
元々音楽畑にいたので、一時は10本ほどマイクを持っていましたが、ほとんど売り払っており、今や収録用のマイクなど一本もない状況。
そんな中、SM57などといった定番マイクを買い直してもちょっとモニョるなぁということで、こちらのちょっと変わった製品を試してみました。
開封
まずは開封から行っていきます。
化粧箱
値段が値段なので、簡素なパッケージングかと思いきや、非常にしっかりとした外観。
開けてみる
パカッと箱を開くと、こんな感じ。
商品自体には汚損防止の袋がかけられておりました。
内容物一覧
中身をすべて取り出してみました。
- マイク本体
- マイクホルダー
- スポンジ製ポップガード
- XLR-3.5mmステレオプラグのケーブル
- 取扱説明書(日本語版・英語版)
- サンキューカード
開封直後、付属のはずのケーブルが見当たらずちょっと焦りましたが、こんなところにありましたw
両面印刷のサンキューカードは商品レビューの勧奨と購入後のサポートについて記載があります。
こちらもしっかりと日本語で書かれているので、安心感がありますね。
マイク本体の外観
マイクグリル部は黒メッキ仕様で上質な質感。
サイドの隙間からはノイズ対策のアルミシールドが見え、普通にかっこいい外観。
スイッチ部はよくあるポジションに配置されており、飛び出し型ではないので手持ちで使う際にも誤ってオフにしてしまったりする恐れはなさそう。
スイッチの稼働はカチッというよりは、ヌルッとした感じです。
下部はXLR端子。
しょっぱい低価格マイクだと一体型でケーブルが断線したら即終了だったりしますが、この仕様なら安心。
こちらのマイクは分類上はコンデンサーマイクとなるので、使用時はファンタム電源での電源供給が必要になります。
しかし、一眼やビデオカメラでの使用も想定しているのか、乾電池(単三電池1本)での電源供給も可能。
マイク下部をくるくると回せば、挿入口がお目見えします。
マイク本体とケーブルの接続部ですが、こういったように切り欠けがあるため、そこに合わせて接続します。
適当に合わせて、強引に入れようとすると破損する恐れがあるので注意。
実際に使ってみる
ということで、今回は実践を想定してSONYのVLOGカメラ「ZV-1」に直差しして試し撮り。
まずはリアルタイムでモニタリングしながら、音質チェック。
安物のマイクだと、この時点でホワイトノイズがやばかったりするものですが……。
結果:めちゃキレイ
正直、所詮6,000円程度のマイクと侮っていました。
波形データで比較
上が「ZV-1」内蔵マイクで撮ったもの。
下が「SYNCO-E10-」を接続し、撮ったもの。
「SYNCO-E10-」に関しては、実利用を想定して、手持ちで動かしながら録っています。
手持ちだというのに無音部の波形が、スタンドに設置して1mほど離れた状態で録った内蔵マイクとほぼ変わらないという事実。
僕の部屋はかなり音が反響する作りになっているのですが、遠め離してもしっかりと声だけを拾ってくれるため、かなりマットな質感で録れています。
え、これめっちゃええやん、と思わず声に出してしまう程には、音質が良いです。
微妙な部分ももちろんある
電池交換の際はケーブルを外す必要がある
電池を入れる時はグリップを回して外さないといけないため、当然ながら一度ケーブルも外す必要があります。
単三電池1本でどれくらい持つのかはまだこれから検証する予定ですが、ハードに使えば使うほど、電池交換の頻度は上がるので、その度にケーブル外してクルクル~は面倒くさいかなと。
ポップガードはゆるめ
付属のポップガードはよく見るタイプのカポッとはめ込むタイプのやつですね。
こちらのポップガードですが、恐らく専用品ではないため、割とゆるめです。
すぐに抜け落ちたりはしないレベルですが、今後使い込んでいくとすぐにダメになりそうですね。
僕の使い方ではそもそもポップガードをつけないと思うので、ひとまずはオーケー。
まとめ
これが6,000円なんて信じられない
お世辞抜きに、このレベルの音質で録れるマイクが6,000円とはすごい時代になったな、と。
コンデンサーマイクだからというのもあるのでしょうが、基本的な音質レベルは非常に高いですし、オーディオインターフェイスに接続するだけではなく、電池一本で単独駆動出来るというのが衝撃的です。
もちろん音質面については他の有名メーカーのマイクとガッチリ比較すると、劣るのは当たり前です。ただ、プロではない一般ユースで、色々な機器にそのまま直差しで使えてしまう取り回しの良さはやばいです。
良い音を録るためには、極力環境音をカットし、ノイズが乗りにくい環境を作ってあげる必要があり、高価なコンデンサーマイクを使用する場合、一般人には非常に厳しいハードルとなります。
反響音が入っていない低ノイズの音源でなければ、のちの音源処理の際に、それらも増幅されてしまうため、結果的にノイズカット処理を施したりせねばなりません。
そしてノイズカットとはノイズだけをカットできるわけではありませんので、当然大事な音声が痩せます。
理想的な音源を作るためには、面倒くささと費用がかかるというのが当然の世界なんですよね。
しかし、「SYNCO-E10-」の場合は、単一指向性のため、多少の配慮で非常に低ノイズの音源を録ることができます。
しかも、面倒くささがほぼなく録れる。
一般ユースで考えれば、コスト面も踏まえてかなり強力なマイクだと感じました。
これから音質アップを図ろうとしている方、そして出来るだけ面倒くさい思いをしたくない方には本当におすすめです。